シーサー(獅子)は百獣の王ライオンのことで、ワクワクする沖縄の守り神です。
沖縄ではシーサーは公共施設や民家また海岸線などにも置かれ、シーサーは沖縄全体を守ってくれています。
起源は古代エジプトの大スフィンクスでライオンが何者にも勝る強い神様でした。
仏教の影響を受けて沖縄に伝わり寺院にも置かれています。
①【シーサー ワクワクする沖縄の守り神 狛犬との違い】役割
シーサーは粘土で作られているので持つとしっくりとした手ごたえと重みがあります。
そして一つ一つが皆違いとても可愛いです。
神社の狛犬をかたどった置物は売られていないのに対し、シーサーは飾れる置物として売られているのでとても嬉しいです。
シーサーには2パターンあり怖い顔つきのシーサーと、可愛くマスコットのようなユニークなシーサーがあります。
私はシーサーが大好きで、シーサーを買うために実物を見て買いたくて、以前はるばる遠くの沖縄の物の専門店に行きシーサーを買いました。
実際沖縄に行って買ったのではありませんが、そのお店はお店全体が沖縄の物だけを売っているお店です。
買って来たシーサー達はいつも部屋で目の前に居てくれて、可愛い姿を見せてくれています。
沖縄に行った知り合いの人がとても小さな(一体が約2.5cm四方)二体のシーサーをおみやげに買って来てくれました。
そのシーサーもとっても可愛くて小さいので、無くさないように大きめのケースに入れて大切にしています。
やはりそのシーサーも小さくてもしっかり粘土で作られているため、見た目よりもしっくりと重みがあり小さくてもどっしりと安定感があります。
シーサーは沖縄の守り神です。
沖縄では魔除けとして、民家をはじめ街中の至る所にシーサーがいます。
一体で居ることもあれば、二体で居ることもあります。
アパートやマンションの入り口にも置かれているというので、想像するだけでも何か日本本土とは違いワクワクします。
二体で居る場合は、魔除けと福を招くという意味があります。
シーサーは寺社の狛犬と同じように、守りたいものを背にして災いが来る方向に向かって置かれています。
海辺にシーサーがいるということは、海の災難からシーサーが陸を守っているということですね。
二体で対になっているシーサーは向かって右側で口を開いている方が雄で、口を閉じている方が雌で、これも本土の寺院の狛犬の場合と同じです。
また狛犬は中国の陰陽の思想で「阿(あ)」は男性で陽とされ「吽(うん)」は女性で陰とされています。
これについてもシーサーも同様です。
そして仏教の「阿吽(あうん)の呼吸」は息のぴったり合った人との行動のことをいいます。
サンスクリット語(古代インド・アーリア語に属する言語でヒンズー教の礼拝用言語)の始まりが「阿(あ)」で終わりが「吽(うん)」で始まりから終わりまでと言う意味で「この世の全て」のことを表していますが、シーサーも狛犬と同じように「阿吽(あうん)の呼吸」の二体のシーサーです。
沖縄は天気がいい時は海が奇麗で素敵ですが、台風が多く特に大型台風がくるため台風対策が必要です。
そのため沖縄の赤瓦の民家は瓦が浮き上がらないように瓦の目地を漆喰(しっくい/石灰からできている壁材)でしっかりと固めているのが特徴で、赤瓦の上にいる守り神のシーサーも台風で吹き飛ばされないようにそれはそれは頑丈に屋根と一体になる程に固めて付けられているということです。
伝統的な屋根の上シーサーは焼き物や漆喰で作られています。
②【シーサー ワクワクする沖縄の守り神 狛犬との違い】歴史
本土の狛犬は平安時代(794年~1185年)に京都御所に置かれたのが始まりで、シーサーは13世紀から15世紀に中国から直接沖縄に伝わりました。
エジプトのスフィンクスを起源にしていることはシーサーと狛犬は同じです。
しかし狛犬は朝鮮半島の高麗(こうらい/高句麗の別称/朝鮮の王朝/918年~1392年)から朝鮮半島を通り日本本土に伝わった点で高麗犬(こまいぬ)の影響を受けています(犬という文字が使われることになります)が、シーサーは朝鮮半島を通ってきていないので高麗犬(こまいぬ)の影響を受けていません。
高麗犬(こまいぬ)とはオオカミに似た獣の一種で、つまり狛犬のことです。
本土の狛犬は向かって右側が雄で口を開いた獅子、向かって左側が雌で口を閉じた狛犬となり、正確には獅子狛犬です。
それに対しシーサーは実物の獅子の姿から空想上の獅子としての姿に変化したとしても、シーサーはあくまでも獅子で獅子のままということです。
ここにシーサーと狛犬の違いがあります。
紀元前2650年頃に登場したエジプトのギザの大スフィンクスはライオンの体と人間の顔を持った神聖な怪物で、これは権力のある王自身の姿とされ、エジプトでは王はライオンとされ王妃も女性スフィンクスとして表されました。
その上でスフィンクスは王の守護神でありました。
そして紀元前2000年頃メソポタミア地方の神殿で、獅子の一対の青銅でできた像が門の両側に置かれるようになりました。
それがインドから仏教の影響を受けて中国に伝わり、13世紀から15世紀頃沖縄に伝わりました。
当初はシーサーは権威の象徴として、琉球王国の首里城やお寺や神社に二体で置かれました。
これは「宮獅子」と呼ばれます。
その後シーサーは火事など災いが多い村(始まりは1689年沖縄本島南部の八重瀬町)に、一体で魔除けとして置かれます。
これは「村落獅子」と呼ばれます。
1889年(明治22年)になり民家に赤瓦使用が認められると、民家の屋根に守り神として一体のシーサーが取り付けられるようになりました。
これは「家獅子」と呼ばれます。
③【シーサー ワクワクする沖縄の守り神 狛犬との違い】まとめ
可愛い物好きでしかも神様好きな私にとって、シーサーはたまらなく魅力的です。
シーサーは物言わずともまるで魂があり生きているようです。
本土に住んで居る私にとっては沖縄は行ってみたい憧れの地ではありますが、そう簡単に行けないところが残念です。
シーサーは沖縄の文化の中でとても楽しいものです。
シーサーを見ると嬉しくてテンションが上がります。
色々なシーサーがあり、色彩も豊富で一体でも二体でも、口を開いていても閉じていても、それぞれ可愛くて惹き付けられます。