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ナンダ (難陀) お釈迦様の弟

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ナンダ(難陀)はお釈迦様と異母兄弟の弟です。

仏陀であるお釈迦様はナンダ(難陀)の結婚式で故郷のカピラ城を訪れ、結婚式の後お釈迦様が帰る時ナンダ(難陀)はお釈迦様を追いかけ、お釈迦様の説法に共感し結婚式当日に出家しました。

そしてナンダ(難陀)はいずれは阿羅漢(あらかん)になりました。

①【ナンダ (難陀) お釈迦様の弟】母親の違うお釈迦様の弟

ナンダ(難陀)はお釈迦様と異母兄弟でお釈迦様の弟にあたり、いずれはお釈迦様の弟子になります。

お釈迦様の産みの母はマーヤー(摩耶)夫人で、ナンダ(難陀)の産みの母はマハー・プラジャーパティーでマーヤー夫人の実の妹にあたります。

マーヤー夫人がお釈迦様を産んでから体調が思わしくなく7日目にお亡くなりになったため、マハー・プラジャーパティーがお釈迦様を育てます。

そしてお釈迦様の父であるシャーキャ(釈迦)族の国カピラヴァストウの国王シュッドナータとマハー・プラジャーパティーの間にお生まれになったのがナンダ(難陀)で、お釈迦様の母親違いの弟です。

ナンダ(難陀)は美男子であったことでも有名で見た目がお釈迦様に似ていて、お釈迦様も美男子でしたが、ナンダ(難陀)の方がお釈迦様よりもさらに美男子だったと言われています。

お釈迦様がシュッドナータ国王の長男だったので王家のあととり息子のはずですが、お釈迦様は29歳のとき出家されたため、弟のナンダ(難陀)が王家のあととり息子になっていました。

ナンダ(難陀)は美男美女カップルで妻スンダリーと結婚し、カピラ城でのナンダ(難陀)の結婚式の日にお釈迦様がお祝いに来てお祝いの歌を歌ったあと鉢を置いて帰ります。

ナンダ(難陀)は結婚式のあと帰って行くお釈迦様を追いかけ、お釈迦様の諸行無常の説法を聞いたナンダ(難陀)はお釈迦様の説法に共感し、頭を剃り出家しました。

妻スンダリーは結婚式の後ナンダ(難陀)が宮殿から出て行くお釈迦様を追いかける時、ナンダ(難陀)に「帰ってきてくださいね」と声をかけながら不吉な予感を感じていました。

しかしナンダ(難陀)は出家はしたものの結婚したばかりの自分の妻のことが忘れられず、とても苦しみましたが無理もありません。

大好きで結婚した新妻のお后との結婚式の日の出家という出来事ですから、その状況のなか出家したというのが不思議なくらいです。

ナンダ(難陀)は新妻のことを思い苦しみながらも、出家から後戻りしそうになりながらも踏みとどまり、悟りの道を歩いていくことになりました。

②【ナンダ (難陀) お釈迦様の弟】出家し真の幸せを求めるようになる

ナンダ(難陀)はお釈迦様から天界には美しく奇麗な大勢の天女がいる、また修行を積めばその大勢の天女達を得られるようになると聞かされます。

お釈迦様はナンダ(難陀)が妻の所に帰りたがり修行をする気を無くしているので、ナンダ(難陀)を奮い立たせるために天女の話をしたのです。

ナンダ(難陀)はお釈迦様から天女達を示されると、結婚した釈迦族の妻よりも天界の天女達の方が奇麗だと思うのでした。

ナンダ(難陀)は最初はその天女達に憧れ修行に励みます。

そのことを修行僧達に知られたナンダ(難陀)は修行僧達に非難され、その後は修業の目的を大勢の天女を得るという目的から改心し修行に励みます。

六道のうちの天道はいつかは終わりが来て、六道輪廻(ろくどうりんね)で六道での生まれ変わりになります。

六道とは、天道・人間道・修羅道(争いの絶えない世界)・畜生道・餓鬼道(飢えと渇きに苦しみ続ける世界)・地獄道のことで、輪廻(りんね)とは命あるものが何度も生まれ変わることをいいます。

六道の天道はいつかは終わる世界なので、ナンダ(難陀)は六道輪廻から抜け出し永遠の幸福の世界を求めるようになりました。

そしてナンダ(難陀)は何とそれから七日後には阿羅漢(あらかん)になりました。七日後というのも、物凄い速さで驚きですね。

阿羅漢(あらかん)とは仏教において、悟りが最高の境地に入った尊敬に値する者のことです。

仏陀と阿羅漢(あらかん)とは言葉の意味では同じですが、仏教では先に悟った仏陀がいて、次に悟った者達が阿羅漢(あらかん)となります。

ナンダ(難陀)はお釈迦様の十大弟子の一人になっています。

③【ナンダ (難陀) お釈迦様の弟】サウンダラナンダ

サウンダラナンダは「美男子ナンダ」という意味です。

サウンダラナンダは今から約2000年前から劇になっている架空混じりのお話です。

美男子のナンダ(難陀)は美男子なのでとてももてて、出家して瞑想している時、それまでの楽しい記憶や彼女のことが頭をよぎり修行に集中できません。

そのためお釈迦様がナンダ(難陀)を天界に連れて行き奇麗な天女達を見せます。

お釈迦様はナンダ(難陀)に自分の恋人と天女とどちらが奇麗か聞くと、ナンダ(難陀)は天女と答え天女と比べたら自分の恋人は猿に見えるといいます。

そしてお釈迦様はナンダ(難陀)に修業を頑張れば死んだあと天界へ行けて、ずっと天女と暮らせるようになるといいます。

するとナンダ(難陀)は喜んで修行に励みました。

次にお釈迦様はナンダ(難陀)を地獄へ連れて行き、鬼達と血がブクブクと不気味に沸き立つ釜を見せます。

鬼達は天女と暮らす為に修業しているナンダ(難陀)が天界で天女と遊び暮らしたあとは死んで血の池の地獄へ落ちることになる、その時のための準備をしているのだと言います。

それを聞いたナンダ(難陀)は畏れおののき、改心し六道輪廻から抜け出し涅槃(ねはん)を望み一生懸命修業し阿羅漢(あらかん)になることができたというお話がサウンダラナンダの内容です。

涅槃(ねはん)とは、本能から解放され心の安らぎを得た悟りの境地のことです。

④【ナンダ (難陀) お釈迦様の弟】まとめ

ナンダ(難陀)の妻スンダリーは国で一番と言われるほどの美女で、ナンダ(難陀)にとっては妻との結婚は一大出来事であったはずです。

結婚は相手がいるわけですから、その結婚式当日にナンダ(難陀)が出家したというのは妻にとってはいきなりとり残されたことになったのです。

結婚式のあとナンダ(難陀)がお釈迦様を追いかけて行く時の妻スンダリーの不吉な予感は当たってしまい、妻スンダリーにとってもナンダ(難陀)の出家は運命と思わざるをえなかった出来事です。

ナンダ(難陀)は運命的とはいえ何となくの流れで出家していますが、最終的には阿羅漢(あらかん)となっているのですから真剣に修行し悟りの境地まで昇りつめたのです。

とても美男子ということでも有名なナンダ(難陀)さんも、お釈迦様の説法を聞き悟りを開くための修行と仏教に生きたのです。

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