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大自在天【シバァ神の仏教でのお姿】天満大自在天神 三目八臂

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お釈迦様

大自在天はヒンズー教のインド神話のシヴァ神の仏教でのお姿であり、菅原道真が神格化したお名前は天満大自在天神で、菅原道真の御霊は三目八臂(さんもくはっぴ)のお姿の大自在天により空しさから救われ安らかになりました。

①【大自在天 シバァ神の仏教でのお姿 天満大自在天神 三目八臂】菅原道真の御霊(みたま)は救われました

学問の神様である菅原道真(すがわらのみちざね)の死後のお名前である天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)の大自在天(だいじざいてん)は、ヒンズー教におけるシヴァ神の仏教でのお姿です。

菅原道真(845年~903年)は平安時代(794年~1185年)の日本の貴族・学者・政治家であり小さい頃から勉学に励み35歳で文章博士(もんじょうはかせ/官僚育成機関で詩文と歴史を教授する教官)になり、54歳で右大臣になり大出世したところ、左大臣の藤原時平(ふじわらのときひら)らに妬(ねた)まれ陰謀にはめられてしまいます。

藤原時平らの陰謀とは、藤原時平がデマを流し醍醐天皇に信じこませ、醍醐天皇の勅命(ちょくめい/天皇の命令)により右大臣になった菅原道真を大宰権帥(だざいのごんのそち/筑前国福岡県太宰府で政治をとる正官の大宰帥 だざいのそち の代役)に左遷(させん/低い身分になること)させたことです。

流されたデマとは、菅原道真は醍醐天皇を天皇の身分から引きずり下ろし、菅原道真の娘の夫である斉世親王(ときよしんのう/醍醐天皇の弟)を即位させようとしているというものです。

菅原道真は九州の太宰府に左遷(させん)となった後、劣悪な環境の中で左遷(させん)から二年後の903年にお亡くなりになりました。

菅原道真と一緒に太宰府に移り住んだ妻と二人の幼い子供も含め、四人共お亡くなりになったのです。

すると菅原道真の死後30年間に渡り、菅原道真の左遷(させん)に関わった者やその近親者に不吉な死が相次ぐようになりました。

そのため醍醐天皇は菅原道真がこの世に恨みを持って亡くなった怨霊(おんりょう)の祟(たた)りだと恐れ、919年に太宰府天満宮(福岡県太宰府市)が建てられ、947年に北野天満宮(京都市上京区/かみぎょうく)が建てられました。

これらの神社を建て菅原道真の御霊(みたま)を神様としてお祀りしたところ、菅原道真を陥(おとしい)れた人達やその近親者の不吉な死はおさまったといいます。

怨霊というものは本当にあり、菅原道真の無念の大きさは計り知れないのです。

天満宮という名称は菅原道真の死後の名の天満大自在天神(てんまんだいじざいてんじん)からきています。

全国に約12000社ある天満宮の御祭神は菅原道真です。

天満宮では「使いの牛」がシンボルとして置かれ、ゆったりと座った姿勢の臥牛(がぎゅう)です。

臥(が)とは、横になっている、という意味です。

菅原道真は牛と深い縁があり、またシヴァ神も牛を乗り物にしていました。

当時は神仏習合が盛んに行われた時代で、神道と仏教が和合されています。

菅原道真を神格化した名前に大自在天(だいじざいてん)というシヴァ神の名前を付けていることから、醍醐天皇は菅原道真を讃える思いとシヴァ神に菅原道真の怨霊を救ってもらいたいという、シヴァ神へ強い救いを求めたことがうかがえます。

きっと醍醐天皇はシヴァ神にすがる思いだったのですね。

そのことからみても、日本では平安時代にはシヴァ神が重んじられていたということになります。

シヴァ神(英語表記は Shiva)はヒンズー教でブラフマー神、ヴィシュヌ神と共に三主神で、インド神話に登場する神様です。

大自在天は仏教に入り仏法守護神となっています。

ブラフマー神は宇宙の創造神であり、神格化され梵天(ぼんてん)といわれ世界の創造神とされています。

「梵(ぼん)」は Brahman の漢訳です。

ブラフマーは古代インドで万物の根源とされた「ブラフマン」を神格化したものです。ヴィシュヌ神は太陽を神格化したものから宇宙の維持発展を司るようになり、仏陀はヴィシュヌ神の化身(けしん)といわれています。

大自在天(だいじざいてん)はシヴァ神のことで、日本でのシヴァ神の呼び名です。

シヴァ神は1000以上の異名を持つとされ、日本での呼び名の大自在天もその中の一つです。日本の七福神の大黒天も日本でのシヴァ神の呼び名です。

大自在天のことをサンスクリット語(古代インド語)でマヘーシュバラといい、幸福や繁栄という意味をもちます。

シヴァ神には二面性があり、シヴァ神は創造と破壊の神様です。

シヴァ神の特徴は、額の真ん中に縦に付いた第三の目があり、大きな目で慈しみに満ちたお顔をしており、牛や蛇(ヘビ)やダマル(小さな双頭の太鼓でシヴァ神の楽器として知られるもの)がシンボルであり、またシヴァ神は5つのマントラ(文字や言葉の意味)で構成されていることです。

シヴァ神の乗り物はナンディンという名の白い聖牛です。

大自在天の像は一般に三目八臂(さんもくはっぴ/臂はひじと言う意味)でお顔が一つ、目が三つ、手が八本のお姿で天冠を付け三叉(ざ/またと言う意味)の戟(げき/矛 ほこのこと)を手に持ち、白牛に乗っています。

ヒンズー教はガネーシャという座像(頭は象で腕が4本ありお腹が出ているというお姿)が象徴となっています。

今日のヒンズー教ではインドでヴィシュヌ神とシバァ神が崇拝され、シヴァ神は圧倒的な人気がありインド全域に多くの崇拝者がいます。

ヒンズー教の思想は輪廻転生(りんねてんしょう)で現世での良い行いが良い来世に繋がるというもので、法と富と愛を求めることが人生の目的であり、最終的には輪廻(りんね)から離脱することが目標とされる思想です。

輪廻転生(りんねてんしょう)とは、生命のあるものは何度も転生(てんせい/てんしょう 生まれ変わりのこと)し、人だけでなく動物も含めた生き物として生まれ変わることをいいます。

②【大自在天 シバァ神の仏教でのお姿 天満大自在天神 三目八臂】一面三目八臂(いちめんさんもくはっぴ)

菅原道真の御霊(みたま)が安らかになられたのは、神仏習合での仏教の力によるところが大きく、菅原道真の御霊(みたま)が救われたことで仏教の開祖であるお釈迦様も喜んでいると思います。

一面三目八臂(いちめんさんもくはっぴ)をもつ不空羂索観音菩薩(ふくうけんさくかんのんぼさつ)の「不空」は空しくないという意味です。

空しくないというのは素晴らしいことです。

そして羂索(けんさく)とは全てを仏法へ導くとされる投げ縄の仏具のことです。羂は音読みで「けん」と読み、訓読みで「わな」「羂(くく)る」と読みます。

菩薩とは仏様(仏陀)の次の位で、民衆を救うために悟りを開く修行をしている者のことをいいます。

サンスクリット語(古代インド語)で「悟りを求める人」という意味のボーディ・サットヴァの音写の「菩提薩埵(ぼだいさった)」の略語で、薩埵(さった)は求める人という意味です。

菩薩はすでに悟りを開いている如来の教えに沿わせて色々と姿を変え、女性になったり腕が何本も増えたりします。

救おうとする人に沿わせた姿になるための手段として姿を変えるのです。

またそのようにするようにと如来からの思想で受け継いでいるのです。

菩薩は髪を高く結い上げて結んだ髪型をし、宝石で飾られた冠を被り、ネックレスとブレスレットを付け、丸まった白い毛を額の真ん中に付けています。

そしてお釈迦様が王子だった時を思わせる布をまとい煌(きら)びやかな風格です。

また観音菩薩(かんのんぼさつ)とは悟りを開いた如来になるために修業中のお姿で「観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」の略語です。

観音菩薩は多くの人を救うために絶えず人々に目を向け、相手に沿わせて姿を変え、慈悲深く救いを求める声(音)を聞いたならば直ちに救済するといわれ、般若心経では観音菩薩の功徳が説かれています。

観音菩薩は何面ものお顔(十一面)や、もっとたくさんの腕(千手)を持ったお姿のこともあります。

一面三目八臂(いちめんさんもくはっぴ)のお姿で八本の手のうち正面の二本の手は合掌し、外側の手は手の平を上に向けています。

他の四本の手にはそれぞれに羂索(けんさく)・払子(ほっす/獣の毛を束ねて持つところとして柄を付けた仏具)・蓮華(れんげ)・錫杖(しゃくじょう/銅や鉄で作られた杖で頭部の輪形で音が鳴らせる仏具)を持っています。

大自在天は菅原道真の御霊(みたま)を安らかにするために正面の手を合掌し祈りを捧げ、様々な仏具の持つ力を最大限に活かし、菅原道真の魂に寄り添ったのです。

菅原道真が大自在天に沿わしたのではなく、大自在天が菅原道真にぴったりと沿って守ってくれたということです。

そして菅原道真の御霊(みたま)が浮かばれ安らかになったのです。

③【大自在天 シバァ神の仏教でのお姿 天満大自在天神 三目八臂】まとめ

菅原道真の御霊(みたま)を安らかにした大自在天の三目八臂(さんもくはっぴ)は、七変化のように菅原道真の御霊(みたま)に沿わせ菅原道真の御霊から空しさを取り除き安らかにしたのです。

大自在天(シヴァ神)の三目八臂の像は苦しんでいる菅原道真の御霊(みたま)を救うために、八本の手を力の限り尽くし自身の全てをかけ、ありとあらゆる安らぎの恵みを菅原道真の魂に注いだのです。

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